GUEST ROOM12-2
二宮家家政婦協会・まりあ様から、「宇宙快賊キャプテンローズ・後編」を寄稿して頂きました♪
楽しい「おまけ」もあります。皆様、最後まで、じっくりお読み下さいませ。
この作品には、特別編と前編がありますので、「GUEST ROOM」のそちらを、まずお読み下さい。
その上で、リトー様の「キャプテンローズ版早乙女×上条」イラストをご覧になると、
更に楽しさ三倍です(笑)
キャプテン・ローズ激情版 後編【大和よ永遠に】 作・二宮家家政婦協会・まりあ
《戦艦トリック・スター号シキのプライベートルーム》よりつづき
「これには、君が以前から僕に依頼していたダンディに替わる新しい店、
新造戦艦のデータが入っている。
早乙女…厳重なこの船の管理下からこれを掠め取るとはこの坊や、
やはり只者ではないようだ」
その瞬間、大和は無言のままシキの手を振り払い、
素早く出入り口のドアへと駆け出そうとした。
が、シキがパチンと指を鳴らすと、
突然天井から金属製のロープが落ちて来て、まるで生きているように
大和の身体に絡みつき、たちまちぐるぐる巻きに少年の身体を拘束してしまう。
「痛っ!」
倒れ込み、歯を喰いしばる大和の顎をシキは持ち上げ、
「君は、何者だい?」
「へっ…そんなこと簡単に言えるかよ」
なげやりに目を逸らす少年に、
「そうか、仕方が無い。君がこれ以上の強情を張るつもりなら、
こちらも『身体で答えてもらう』というお決まりのパターンで行くしかないようだね」
抵抗し続ける大和の体をベッド脇の支柱に外向きに固定しながらシキがほくそ笑む。
早速、その身体に伸ばしかけた手を早乙女が掴んで止めた。
「シキ、頼む…これ以上大和に手を出さないでくれ」
「どうした早乙女、こいつは君が一番大切にしている船のデータを盗んだ男だよ。
おそらくダンディに乗っていた時も船から色々情報を盗っていたに違いない。
それでも君はこの少年を助けるというのか?」
「ああ、俺はどんな事があっても、彼を護るとキャプテン・ソーマに約束した。
それにこの子はまだ俺の愛する『仲間』なんだ…そうだろう?大和」
「キャプテン…」
「大丈夫、後は俺に任せておけ」
頑なな表情をふと和らげた大和に早乙女は優しく微笑みかけると、
「シキ、この子の替りに俺では駄目か」
仮面の男は肩をすくめながら、
「まったく、キャプテン・ローズと云う男は! 何を言い出すかと思ったら…
例え君が身代わりになったとしても、果たしてこの子が素直に口を割るとは限らないだろう。
…だが、面白い。それ抜きにも君が相手ならやってみる価値は十分にある…か」
そのまま彼は大和の背後にあるベッドにゆったりと腰を下ろして悠然と足を組むと、
「では、キャプテン・ローズ…まず、この場で素っ裸になってもらおう。
色っぽく服を脱いで僕に魅力的なその身体を隅々まで見せておくれ」
一瞬、早乙女の眉間が僅かに嫌悪の動きを示した。
だが、不安げな表情でこちらを見つめている大和と目が合うと、
軽く息をつき、ゆっくりと肩にかけていたマントを外しはじめ、
続けて上着を取ると、彼の均整の取れた美しい上半身があらわになる。
「…綺麗だね、早乙女。後は僕が脱がせてあげよう。さあ、こちらへ」
黙って早乙女はシキの前に立つと、柱の外に縛られている大和からは
全く二人の姿は見えなくなってしまった。
程なく、鎖の音が大和の耳に入る。早乙女はベッドに鎖で繋がれたようだ。
黙々と作業を続けるシキの息がだんだん大きく、荒くなっていくのが聞こえてくる。
「宇宙ヒーロー、キャプテン・ローズのこんな恥ずかしい姿が見られるとは…
僕は大和君に感謝しなくてはいけないかな」
「シキ…キャプテンに、早乙女さんに何してんだよ!」
たまらず叫んだ大和だったが答えは無く、代りに激しい口づけと、続いて肌と肌が合わさるような淫らな音。
「う…むぐっ…っん…はっ…く…やめ…ああっ、あーっ」
シキにどんな風に弄ばれているのか、何度も苦しく切なげな声を上げる早乙女。
こちらから直接見えない分シキと早乙女の声が混じり合う度に、
大和の中で妄想は広がり続け、彼はその様子から逃げるように目を閉じて、
何度も頭を激しく振った。
それでも、早乙女の悲鳴にも似た声は大和を離してはくれなかった。
…どのくらいの時間が過ぎたのだろうか。
気がつくと、疲れを知らない程に責め続けるシキに散々なぶり尽くされた早乙女の
声は止み、かわりに弱々しい呼吸の音だけが大和の心音と重なる。
「ごめんなさい、ごめんなさい…キャプテン、俺…」
「いいんだ。泣かないでおくれ大和。これは俺の意思でやっているのだから
お前も、自分の思うとおりにすれば…いい。
それより、縛られている腕は痛くない?ずっと下着姿のままで寒くは無いか」
笑みさえ浮かべているような優しい口調で早乙女は大和を慰める。
そんな二人の様子にも動じることなく、シキが口を開いた。
「さて…僕も何かと忙しい身でね。そろそろ終わりにしたいと思うのだけれど大和君、
どうあっても君の気持ちは変わらないかな?」
「……」
「そう、では…残念だったね、早乙女。君の身体を張った誠意は無駄だったようだ」
言いながら、シキはベッドの下から何か取り出すと、
「…さて、キャプテン・ローズ。これがなんだか判るかい?
これはね、僕の会社で造っている最新式の攻具なんだが、
無差別に行ったモニターテストの結果では、こいつに一度でもヤられると、
その後も自分の意思とは勝手に常に身体が男を求めまくり、
淫乱症(インフォマニア)になった者は数知れず…。
中には最悪、廃人になってしまうケースもあった為に製造中止になったという
いわくつきの世にも恐ろしい商品だ。これを今から君に試してあげよう」
「勝手にするがいい…だがその代わり大和だけは無事にキャプテン・ソーマの所へ
返してやってくれ。彼さえ無事なら俺は…どうなっても構わない」
「分かったよ、早乙女。大和君の事は不問にしよう。君にはこれからも楽しませてもらうのだから。
このままこの道具で僕の性奴にした後、そのいやらしい姿を沢山ディスクに取って稼がせてもらうよ。
そして最後は、アステロイドにある場末の男娼宿にでも売り飛ばしてあげよう、フフフフフ」
シキが攻具のスイッチを入れたのか、電気ドリルのような大きな振動音が部屋中に響き渡る。
「早乙女、覚悟はいいね。さぁ…挿れるよ」
「…っ」
「待って!!」
とうとう大和が声をあげた。
「や、めて…、やめてよシキ!
俺、言うから…だからキャプテンをもう、傷つけ…ないで…お願い」
がっくりとうな垂れ、呟くように口を開く。
「俺は…俺の正体は…ド、【ドック・アイ】、宇宙快盗スペースドッグ・アイのNO.3。
…コードネームは【ラブラドール・ブルー、“大和”】。
ドッグ・アイリーダーの命を受けてダンディから情報を外に流していたんだ。
でも…そのうちに俺、キャプテン・ローズに憧れて…いつの間にか早乙女さんの事が好きになっていた。
だけど、キャプテンにはもう、上条先輩というすっげー素敵な恋人がいて…
俺、先輩の事も大好きだから、むちゃくちゃ辛かったけど諦めた。
そんな時、キャプテン・ソーマに出逢ったんだ。
あの人は怖くて乱暴で口下手で不器用だけれど俺だけを愛してくれて、
俺もやっと誰かから愛される幸せっていうのを実感する事が出来たよ。でもさ…」
ここで大和は言葉を止めて、顔をあげた。
「俺は…ドッグ・アイ、本当はキャプテン・ソーマの『敵』だから…。
いずれは彼の所から消えなくちゃいけない。
だけど、俺がいなくなった後のキャプテンの事がとっても心配で…
少しでもあの人の為に何か残しておきたかったんだ」
「だから、キャプテン・ローズの新造戦艦のデータを?」
大和を縛るロープを背後で解きながらシキが静かに言った。
「例え…データを取られたとしてもキャプテン・ローズならなんとかなるって思ったから。
つくづくヤな奴だよね、俺って。
でも、そんな俺を早乙女さんは身体を張って庇ってくれた…
愛する仲間って言ってくれた。だから、だから…俺は」
「もういい、大和。さ、こっちを向いてごらん」
早乙女の声に、自由になった大和が恐る恐る振り向くと…。
「あれ?」
ベッドの上の早乙女は上半身だけはさっきのままの裸ではあったが、
鎖で縛られているどころか、備え付けの大きなクッションにのんびりと身体を預けて、
高そうな極上ワインを口に、こちらに軽くウインク☆
その脇には美味しそうなフルーツとオードブル。
「ええ?!」
横を向くと、シキもローブは着たままで、くくっと笑いながら口を抑えている。
その手の中で、鎖の付いたブルテリアのキーホルダーがチャリンと鳴った。
「あーーっ、騙したんだな!…ひでぇや!!」
「ははは、すまん。たが、最初に俺達を騙したのは大和、お前だろう?」
「うっ…それを言われると。
でも良かったー、キャプテンがなんともなくて♪…本当によかったよ!」
どっと涙を流して喜ぶ大和に早乙女が苦笑しながら、
「俺はともかく大和、自分の…見てみろ。下着から今にも飛び出して来そうだ」
「うぁっ、やべーっ。さ、早乙女さん見ないでっ、恥ずかしいよう。
二人のアノ声があまりにもリアルだったから、こんなにでかく…シキ、トイレ貸して〜」
すると、早乙女が大和の手を取って自分の許へ導いた。
膝の上にもたれ掛かるようにして、驚く少年の唇を芳醇なワインの香りが塞ぐ。
大和もうっとりと伸び上がり、早乙女の首筋に顔をうずめてその耳元に、
「キャプテン…ダメ。安心したら、押さえが効かねー。
俺、今あんたにムチャクチャ感じちまってる。このまま抱いちまいそう」
「散々怖がらせて悪かったな大和、さっき俺の事が好きだって言ってくれたね、とても嬉しかった。
俺が欲しいなら、いいよ……おいで」
《商業船クラブ・ダンディ号》
「アキラー、今夜はキャプテンのビデオ番だったんだって?たいした出世じゃん」
いつも嫌味な先輩ホスト、『マリオ』が後ろから上条の肩を叩いた。
「出世だなんて。俺はただ、キャプテンに頼まれて…」
少しはにかみながら、それでも心の中ではちょっぴり得意げに上条が答えると、
「ふうん、その様子では録画は成功したみたいだね……よかったな。
そういえば以前、ビデオ番でとんでもない失敗した男の話を聞いた事がある?
キャプテンが毎週楽しみにしている『サイボーグ零零九条』の替わりに、
ほのぼの学園ドラマ『解剖屋健作ちゃん先生』を録画した大間抜けの話さ」
「はい?」
上条は自分の目の前が突然真っ暗になると同時に、
足元の床がガラガラと崩れていく様に感じた。
(げげーっ!まさか、キャプテンが言っていたのはサ、サイボーグの方だったのか?!
俺が今夜録画した番組って…『趣味のオヤジスキー講座』だよ!!
まさか、あの人がアニメを観るなんて思わなかったから〜〜どうしよう)
「そ、それで、そいつは…録画を間違えた男は、その後…どうなったんだ?」
マリオは半世紀以上前の少女漫画に出てきそうな腰まである暗褐色のくせ毛を
わざとらしく掻きあげながら意地悪く笑い、
「気の毒に…その後キャプテンとはプライベートでは一切、口を利いてもらえなくなり
数日後、打ちひしがれたまま泣く泣くこの船を降りたよ。
ま、お前もせいぜいそうならないように気をつけるんだな、わーっはっはっ」
「……」
実は、マリオが言った男の話は全く嘘の出鱈目だったのだが、
すっかり上条は信じ込んでしまった。
《戦艦トリック・スター号シキのプライベートルーム》
早乙女がシャワーを浴びて、すっかり着替え終わりシキのベッドへ戻ると、
少し眠っていた大和が目を開けた。
ベッドの端に座りながら早乙女が大和の頭を撫でると、少年は微笑み返して、
「…ごめん、早乙女さん。
こっちは久し振りだったから…俺、自分ばっか夢中になっちゃって」
「いいやよかったよ、大和。キャプテン・ソーマの奥さんにしておくのは惜しくなったな」
「キャプテン・ローズ、とてもいい思い出をありがとう。俺、一生忘れないよ」
「俺もだよ、大和」
「大和君にキャプテン・ローズ。君たちはもう…戻った方がいいね」
律儀にも隣の部屋に退散していたシキが入ってくるなり、
窓の方に顔を向けながら言った。早乙女はうなづき、大和を抱き起こしながら、
「大和、窓の外をごらん」
「え?…あれは!」
窓の外にはシキの大艦隊に囲まれながらも、果敢にW波動棒をこちらに向けている
キャプテン・ソーマの戦艦【グレート・マグナム】号。
「キャプテン!!こんな危険な中を…俺の為……に」
そう、もちろんこれはキャプテン・ローズに頼まれた上条がシキの艦隊の位置を
キャプテン・ソーマに教えたからに他ならないのだが。
波動棒から出ている先走りの硝煙が再び涙ぐむ大和の視界でいつまでも揺れていた。
別れ際、もう一度大和が早乙女にキスをして、
「俺、キャプテン・ソーマに自分の正体を話す事にしたよ。
きっとすぐには許してもらえないと思うけど…俺はもう逃げない、
あの人に本当の自分を見せて真実、愛してもらえるように努力する」
「本当の自分…か。そうだな、頑張れよ大和」
すると、シキが大きな箱をおみやげにと持ってきてくれた。
「大和君、僕も応援するよ。これは君が欲しがっていた『うま○棒』10ケース分だ。
一度に食べてお腹を壊すんじゃないよ。
それに、応募シールを集めると抽選でもらえる『サイボーグ九条』フィギュアセットと
『M探偵』秘密手帳(手錠付き)もおまけにつけてあげよう」
「やりィ、シキ〜サンキュー!!」
「…俺も欲しい」
「ん、早乙女何か言ったか?」
「いや、別に」
大和の乗った小型宇宙艇が無事にグレート・マグナム号にたどり着くのを確認して、
ようやく早乙女の顔に安堵の表情が戻る。
その眼前に、シキがベッド脇に飾ってあった花瓶から一厘の赤い薔薇を差し出した。
深い香りを放つ花の中心には金属片の入った小さなカプセル。
「お前の船のデータだよ、これが【本物】だ」
「こんな所に隠していたとはね、あんたらしい…いつも感謝しているよ」
薔薇の花を受け取りながら、早乙女はシキの頭を素早く抱き寄せると、
その唇に自分の唇を強く押し付けた。
「んんっ、こら…【悦史】っ!ふざけるのは止せ」
驚き、仮面の下の目を丸くするシキに、早乙女が笑いながら、
「では、俺も自分の船に戻るとしよう。あんたも元気でな、“【史貴】兄さん”。
それと、…ベッドの下にずーっと隠れていた君、彼をよろしく頼むよ」
ひらりと銀河色のマントを翻して、風のように去ってゆく。
「やれやれ…」
仮面を取り、ため息をつくシキの脇にベッドの下からはい出てきた青年、
漫画家のトマホーク・セナが立ち、
「あーびっくりした!
まさかアンタとキャプテン・ローズが兄弟だったなんてさ。
しっかし、さすがはキャプテン・ローズ、俺がベッドの下に隠れて取材していたってのバレバレだったのね。
でも、お陰で次回作の構想はばっちりよ。うん、
金持ちのハーレムに誘拐されたお姫様を助けに来た女宇宙海賊の大活躍〜なんつーのどお?
感謝するぜ〜シキ。やっぱりアンタといると面白いネタに困らねえよなー」
「僕は君の熱烈なファン。ただ、いい作品を描いてもらいたいからこの船に乗せているだけだよ。
ネタはいいが、僕とキャプテン・ローズが兄弟だというのは他言無用だよ、
宇宙マフィアの策略により両親を殺され、幼かった僕達は離れ離れになりそれぞれ
別々の所に引き取られて今は姓こそは違うが、
僕と悦史、そして今は行方不明になっているもう一人の弟、【隆史】…。
…僕達は正真正銘の兄弟、彼らだけが僕にとって唯一の家族なのだから」
「へいへい。家族…ねぇ」
急にセナはつまらなそうに横を向くと、ベッドの上に転がっていた攻具
(実はセナデザイン。大きな音を出して驚かすだけの普通の玩具)
を手に取って、マイクのようにシキに差し出す。
「でもさ、アンタの事だから俺、絶対あのキュートなボウヤに手を出すと思ったんだけどなー。
ね、答えてよ。どーしていつものようにヤっちゃわなかったンデスカ〜?」
「ノーコメント…少し早いが今日はもう休む、君も自分の部屋に戻りたまえ。
あと、これも返しておくよ。では、お休み」
シキは持っていたキーホルダーをセナに返すと、前を開けて恥ずかしげも無く
素肌を晒し、脱いだローブを彼の頭の上に放り投げると、さっさとベッドに入ってしまった。
ベッド脇のスイッチで、部屋中の明かりもパッと消えてしまう。
「うわっ、おおいシキ〜どうしたんだよ」
慌ててローブを取りながらベッドに近づこうとしたセナに、
「来ないでくれ。僕とした事が、奴らにあてられてしまったのか、どうも人恋しい…。
それ以上近づくと君を…襲ってしまうもしれない」
「襲うって…はは、アンタまさか」
「…………」
シキの言葉はそれきり途絶えた。
しばらくその場で考えた末、セナは意を決して寝ているシキの傍らに腰を下ろした。
「まさかさ、ベッドの下に俺がいたからあのボウヤに手を出さなかったとか?」
背中を向けたまま、シキは身じろぎもしない。
「もしそうなら…俺、チョー嬉しいかもしれねーんだけどさ。この意味…わかってくれる?」
「……」
「ね、襲ってくんないの?それとも、本当に寝ちまったのかよう」
「……」
「アンタが襲わないなら…こっちから襲っちゃおーかな〜♪なーんちて…わぁっ!?」
不意に暗闇から手が伸びてセナの腕を強く引っ張り、そのままベッドの中に引きずり込んだ。
《グレート・マグナム号艦長室》
大和が決死の思いで自分の正体を告白するも何故か、キャプテン・ソーマは上の空。
「大体の事は分かった…でも大和、お前は俺の許に帰ってきてくれた。
俺はそれだけでいいんだ。
ドック・アイのリーダには俺が話をつけてやるから、お前はもう何も心配する事はないぜ。
…それよりも!」
唇をかみ締めながらキャプテン・ソーマはいきなり大和にすがり付くと、
「大和、何も聞かずに黙って、俺を…この俺をだっ、抱いてくれえぃーっ!!」
「ええーーーーーっ!!!」
「俺のっ、俺の初めての男になってくれ大和っ。頼む…」
「そっ、それは…」
さすがに大和は焦ったが、真っ赤になって恥らうキャプテン・ソーマに既に欲情して
いる自分がそこにいた。
「ほんとに…いいのかよ。キャプテン」
こくりとうなづく、キャプテン・ソーマ。
早乙女にヴァージンを奪われるのだけは彼のプライドが許さなかったらしい。
そして…
「うっ…いっ、いっ、いいっ、大和、やっ、大和ォ〜〜〜!!」
…全てが終わり、ベッドの上で燃え尽きた灰の様になっているキャプテン・ソーマに、ご満悦の大和が、
「あ、そういえば俺キャプテン・ローズから伝言を預かっているんだ。えっと…
『さっき言ったのは冗談で、本当は桃が丘エスケープランドの1日パスポート券をペアで送ってくれ』
だって。遊園地か…いいな、俺も今度連れてってよ。
なぁ、キャプテン・ローズはあんたにどんな冗談を言ったのさ?」
「なっ…遊園地だとぉーーーーーーっ!!」
いきなりキャプテン・ソーマが起き上がり、
大声を出したので大和は仰天してベッドから転げ落ちてしまった。
「またもやこの俺をからかいやがって、ぬぬぬぬぬぬ〜!!
許さん、許さんぞキャプテン・ローズ!!
今度会ったらこの俺がテメェの穴という穴に突っ込んでやるっ…ううっ、痛てぇ」
「キャプテン、ヒデェよ〜」
「おお、大和大丈夫か。すまなかった、今度は俺が沢山愛してやるからな、
本当に…無事でよかった。これからはお前を永遠に離さねえ」
「俺もあんただけだよ。もう、何処にも行かない。愛してるぜ、…【相馬先生】!」
大和がベットに飛び乗って、キャプテン・ソーマに抱きつく。
「チッ、俺の正体もお見通しだったってワケか。だが、これでお互いあいこだな、ははは」
「へへっ、うんっ!これからはずーっと一緒だよ、俺のキャプテン・ソーマ」
《商業船クラブ・ダンディ号艦長室》
無事帰還したキャプテン・ローズの姿に上条はひと安心したが、その心の中では
暗い思いが渦巻いていた。
(どうせ、二度とキャプテンと口さえ利けなくなるのならいっその事…。
あの人…を)
「元基、キャプテン・ソーマの件ではよくやってくれたな」
立ったまま、上条は早乙女に抱きしめられた。
しかし、彼は固い表情のまま、
「キャプテン…すんません。俺、ビデオ録画に失敗しました」
「…そうか。仕方が無いな」
別段怒った様子も無く答えた早乙女の身体を、上条はそのまま強くベッドに押し倒した。
「元基?」
「俺は失敗したんですよ、キャプテン。間違えて『趣味のオヤジスキー講座』
なんて番組を録っちまったんです。もう、嫌いになったんでしょ、俺のこと」
「どうしたいきなり…っ」
上条は力任せに早乙女の下半身に身に付けていたものを下着ごと剥ぎ取る。
何度も見続けた悪夢よりも自分が凶悪になっているのを感じた。
「もう、こうなりゃヤケだ!キャプテン、せめて今、この身体だけでも俺のモノになってもらいますよ」
「…元基、元基、どうした何を言っているんだ」
だが、上条はやんわりと抵抗する早乙女をうつ伏せに押さえつけ、無理やりその身体を開く。
その時、ようやく上条は早乙女の身体に残る情事の痕に気がついた。
「キャプテン!これは…っ」
「聞くな…元基」
目を閉じたまま、早乙女が答える。
「そうか…キャプテンは大和を助ける為に、シキの毒牙に?そうでなんすねっ、うああーっ!!」
早乙女がシキに無理やり陵辱されたと勝手に思い込み、乱暴され、もがき苦しむ彼の悲惨な姿を想像して、
上条はベッドから離れると、その場で頭を抱えた。
(心と身体に傷を負い、やっとこの船に帰ってきたキャプテンに俺は…何という事を!
自分一人の欲望の為に再びこの人を傷つけようとしたなんて、最低だ!!)
「キャプテン…ごめんなさい。俺にはもう、貴方に触れるどころか、
一緒の船に乗る資格もありません。このまま、この船を…降り…降りることにしま…」
「上条元基!」
鋭い声に上条は我に返った。
何時の間にか早乙女はベッドの上で服を全部脱いでいた。
「キャプ…」
「違う」
と、答えた声は上条が初めて聞くトーン。
早乙女は彼を見据えたまま、ゆっくりとベッドから立ち上がり、
「俺を見ろ、今の俺はキャプテン・ローズでも、早乙女麗士でもない。生まれたままの姿をしたただの男。
上条元基、お前だけを愛している佐藤悦史…だ」
「佐藤…悦、史」
「そうだ」と、言いながら早乙女は上条の胸の中に自分の身をゆだねてくる。
そのしぐさも、いつもの威厳ある早乙女ではなく、少し照れた表情で唇を重ねられ、
上条は戸惑いながらもそれに答えた。
「俺はお前が一番好きだ…この俺が身も心も真実、許せるのはお前だけなんだよ。
それとも…お前はキャプテン・ローズの俺でないと愛せないか?」
「そんなっ、え、悦史さん俺もっ…俺の心にだって貴方しかいない。愛しています、誰よりも」
深く口づけを交わしながら、早乙女は上条の服を脱がせていく。
上条も引き締まった彼の腰のラインから中心にそっと手を這わせ早乙女の反応を
確かめていく。
「んっ、元基。く…あっ」
「悦史さん…あなたの体内を俺で一杯に満たしたい。…ねぇ、ここ、で俺をイかせて」
「いいぜ、俺も本当はお前が、お前の全てがずっと…欲しかっ……」
言いながら、早乙女の手が上条のモノをしごきあげていく。
(ああ…やっと俺はキャプテン…いいや、悦史さんと――‐)
早乙女の身体を軽々と抱き上げ、今度は丁寧にベッドにいざないながら、
上条は至福の世界に包まれていった…。
《Epilogue》
「はっ!?」
がばっと、ベッドの上で起き上がる上条。
隣には寝ているはずの早乙女の姿は無かった。
「あれは…夢じゃないよな」
だが、腰に感じるだるさは明らかに早乙女を受け止めた後のいつもの感覚。
(なんだ、やっぱり…また夢か。あ〜ぁ、出来過ぎだと思ったんだよー、くそっ。)
「上条、ミーティングまで時間が無いぞ早く起きろ!」
バスルームから早乙女の声が飛ぶ。
「はっ、はいっ」
とたんに背筋を伸ばし、ばたばたとバスルームへ駆け込む上条。
「すんません、すぐ支度を…」
既にキャプテン・ローズはきらびやかなスーツをまとったクラブ・ダンディのホスト長、
早乙女麗士に替わっていた。
バスルームの鏡で髪を整えながら、
「今日も頼むぞ、アキラ」
「ええ任せてください、早乙女さん」
鏡越しに微笑み合った後早乙女がポン、と上条の腰を叩いて、
「に、しても…さすが現役体育会系。かなりハードだったぜ。
次からは仕事の前にはお互いもう少しセーブする事にしよう、な?元基」
「え?それじゃ、あれは現実の……ああ、悦史さん!!」
感極まって上条は裸のまま、早乙女を強く抱きしめた。
「ははは…どうした、痛いよ元基。そうだ…また、お前に頼みたい事があるんだが」
「なんすか?何でも言ってください」
「後で俺がメインで録画しておいた昨日の留守録の編集をしてくれ。
だが…今度失敗してみろ、二度とヤらせないからな、一生俺の『女』にしてやる」
「うへぇ〜!」
(それでもいい、キャプテンといつまでもいられるのなら)
思わず口走りそうになり、慌てて上条はシャワーブースへと逃げ込んだ。
その後、早乙女の誕生日に
薔薇の花束と『サイボーグ零零九条』の非買品ケース付きSPフィギュアセットが届く。
送り主は不明だったという。
宇宙快賊キャプテン・ローズ激情版 主題歌
【その名も麗士 キャプテン・ローズ】
麗しい男になると 誓いを立てて自ら
付けた名前だ 『早乙女 麗士』
来たれ強敵 愛せお客様 最強最高『波動棒』
宇宙平和と売上向上 目指して今夜も 気を抜くな
OH−OH その名も麗士 宇宙快賊キャプテン・ローズ
男なら後ろ見せるな プライドかけて今日もまた
ナンバー1を 目指すんだ 麗士
続く戦闘 会計報告 『同伴ミサイル』スイッチ・オン
愛と性技と ホストの名のもとに 戦いは続くよ 明日も
OH−OH その名も麗士 宇宙快賊キャプテン・ローズ
The End
最後までお読みいただきまして本当にありがとう御座います。
前回に引き続き、今回は兄弟?共演の迷演技…と相成りました。
(あの二人は昔、Hゲームの声優のバイトでもしていたのか?(^^;ゞ)
最初はシキ×早乙女で書こうと思ったんだけど、シキが仮面をつけている設定にしたら、
どうしても『仮面の人』=『兄さん』というのやりたくなってこんなお話になってしまいました。(笑)
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おまけ
【サイボーグ零零九条】
〔登場人物〕
零零九・九条一臣・・・・・医師。不治の病に冒されていたが、超生体サイボーグ化
されたおかげで完治するという皮肉な結果に。
白蛇→狼→?に変身。
筆者としては救急車に変わって欲しかった(爆)
零零八・真島大和・・・・九条先生一筋のヒロイン。
黒猫→サーベルタイガー→?に変身。
零零零・早乙女麗士・・・ホスト。語呂がいいのでナンバー零(笑)
他のサイボーグ達の技術も取り入れてあるので実は最強。
カナリア→ライオン→?に変身。
その他、メンバー(ここに出ていない他のキャラはブラック・ホースト団により洗脳されてしまっている)
零零一・藤沢…シェパード→マンモス
零零二・涼輔…ヤマネ→ピューマ
零零三・幸…燕→大鷲
おまけ・佐倉…ミドリ亀(改造途中だった為、これしか変身できない)
その他・シキ(成嶋)…九条の元患者。サイボーグ達の良き理解者。
プロローグ・第零話・《零零零は早乙女麗士》より
愛する大和と闘病の日々を送っていた九条はある日、大和の先輩上条がかつて
バイトをしていたホストクラブのホスト長、早乙女麗士と彼を狙う国際性犯罪組織
【ブラック・ホースト団】との争いに巻き込まれ、その場にいた上条や大和の友人、
教師と共にブラック・ホースト団の基地に連れ去られ、彼らの恐ろしいバイオ技術で
超生体サイボーグ化されてしまう。
実は、早乙女麗士はブラック・ホースト団の研究所から脱走していたプロトタイプ、
零ナンバーのサイボーグだったのだ。
麻酔に慣れていた九条は洗脳される直前で目覚め、大和をはじめ他のサイボーグに
された者達数名を助け出し、彼らと共に研究所を破壊して自分達のデータを全て消去し、
改めてブラック・ホースト団との対決を決意する。
だがそんな中、ブラック・ホースト団の内情を唯一知っている早乙女が倒れてしまった。
実験体だった彼の身体は既に限界がきていたのだ。
自分のせいで犯罪組織との争いに巻き込み、サイボーグにしてしまった仲間に
対する自責の念から、死を望んだ早乙女に九条は自分の病気の事を話し、
本当に責任を負うというなら、共に命のある限り戦い抜いていこうと彼を激励し、
早乙女とつかの間の契りを結び、性への…じゃなくて生への希望を持たせる。
死に瀕した早乙女を救う為、九条は再びメスを握り、他のサイボーグ達の協力も得て
手術は無事に成功するが、
大和に早乙女との浮気がばれて、彼にこづかれながら
サイボーグ九条は闇の中へと消えてゆくのであった…。
…なーんて、感じではじまるサイボーグ九条。
サイボーグ達が一番強化されているのは活○筋だと思う。(笑)
でも、たぶんお話は書かないでしょう。
なぜって…彼らの変身する動物と使用武器を考えるのめんどくさいから(爆)
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